記帳代行の料金相場 費用を抑えて最適な依頼先を見つける方法

「日々の領収書整理や会計ソフトへの入力作業に追われ、本来注力すべき事業戦略や顧客対応の時間が確保できない…」多くの経営者や個人事業主が抱える、そんな悩ましい状況。記帳代行サービスの利用を考えても、「料金相場がわからず、どこに頼めばいいのか判断できない」と、導入に踏み切れないケースは少なくありません。
本記事では、そんなあなたのために、記帳代行の料金相場を仕訳数や業務内容ごとに徹底解説します。さらに、費用を抑えながら自社に最適なパートナーを見つけるための具体的な選び方まで、専門家の視点からわかりやすくガイドします。
この記事を最後まで読めば、あなたは記帳代行にかかる適正コストを正確に把握し、自信を持って依頼先を選定できるようになるでしょう。煩雑な経理業務から解放され、事業成長という最も重要なミッションに集中するための、確かな一歩を踏み出せます。
目次
1.記帳代行とは?基本から理解する
1.1.記帳代行サービスとは?その役割と対象
記帳代行とは、領収書や請求書、通帳のコピーといった日々の取引証憑をもとに会計帳簿を作成し、会計ソフトへ入力する業務を外部の専門家へ委託するサービスです。
税理士事務所や専門業者が担い手となり、個人事業主から中堅・中小企業まで幅広く利用されています。
実際に、中小企業庁の調査によると(chusho.meti.go.jp)、多くの中小企業が人手不足を深刻な経営課題として挙げており、ノンコア業務である経理のアウトソーシングは、生産性向上のための有効な選択肢として定着しています。
1.2.記帳代行を利用するメリット
・毎月数百件にも及ぶ仕訳入力に要する時間を削減し、経営戦略や営業活動といった本業へ集中することが可能になります。
・専門家が企業会計原則やインボイス制度などの頻繁な税制改正に準拠して処理を行うため、会計・税務上の誤りを防ぎ、追徴課税などのリスク低減が期待できます。
・給与計算や年末調整、社会保険手続きといった関連業務もワンストップで委託しやすいため、バックオフィス全体の効率化を図ることが可能です。ただし、税務申告の最終的な責任は事業者自身にある点には留意が必要です。
1.3.記帳代行を利用するデメリット
・社内に担当者がいない場合と比べコスト増の可能性があります。
・外部に委託することで、社内に会計ノウハウが蓄積しにくくなります。
・証憑の提出方法やタイムラグによっては、経営数字をリアルタイムで把握しづらい場合があります。
2.記帳代行の料金相場と費用が決まるポイント
2.1.記帳代行の料金相場はいくら?仕訳数ごとの目安
記帳代行の料金は仕訳数によって変動します。
・50仕訳まで
月額6,000円〜8,000円
・100〜250仕訳
月額6,000円〜20,000円
・1仕訳あたりの単価換算
50円〜100円が最多レンジ
税理士事務所に依頼する場合、「税務顧問料+記帳代行料」のセット契約が一般的です。
記帳代行のみを切り出した小規模なプランでは「50仕訳まで月額10,000円前後、以降100仕訳ごとに5,000円追加」といった料金が目安になることもありますが、税務相談などを含む一般的な顧問契約の相場は、個人事業主で月額3万円、法人で月額4万円程度からとなります。
2.2.記帳代行の料金形態と費用変動の要因
1.資料の整理度
領収書を日付順に整理せず、封筒にまとめて渡すような「丸投げ」の場合、整理作業の工数として追加料金が発生するケースが多く見られます。
料金はサービス提供者や資料の状態によって異なりますが、一例として1〜2割程度の追加料金が設定されることもあります。
2.消費税区分
課税事業者の場合、仕入税額控除の適用を受けるために取引ごとの税率区分(8%、10%など)を正確に記帳する必要があり、免税事業者と比べて料金が高くなる傾向があります。
事業者によっては5〜10%ほどの料金差がつくケースも見られます。
3.契約期間
単月契約ではなく年間契約を前提にすると、月額料金が割安になるサービスもあります。
割引率は様々ですが、一例として月額料金が5%前後割安になるケースが挙げられます。
2.3.記帳代行以外の関連業務の料金相場
・給与計算
従業員1人あたり月額500円〜2,000円程度が相場です。
多くは基本料金(月額10,000円〜)との組み合わせで、従業員10名規模では月額15,000円〜30,000円が目安となります。
・年末調整
従業員1人あたり2,000円〜3,000円程度が相場ですが、業務の複雑さによっては5,000円程度になる場合もあります。
これに加え、基本料金として10,000円〜30,000円程度がかかります。
・決算申告サポート
法人で150,000円〜350,000円、個人事業主で50,000円〜150,000円が相場です。
事業規模や売上高によって変動します。
・請求書発行代行
発行枚数が少ない場合(例:100枚未満)、月額5,000円〜10,000円程度が目安です。
3.記帳代行の依頼先と選び方のポイント
3.1.記帳代行の主な依頼先 税理士と記帳代行業者を比較
| 比較項目 | 税理士事務所 | 記帳代行専門業者 |
|---|---|---|
| 法定申告のワンストップ対応 | 可 | 原則不可(提携税理士紹介が多い) |
| 月額料金 | 仕訳100件で10,000円〜15,000円 | 同条件で6,000円〜10,000円 |
| コンサルティング | 税務・資金繰りなど総合的 | 会計入力中心 |
3.2.失敗しない記帳代行サービスの選び方
・在籍スタッフの専門性
税理士や公認会計士、あるいは国際会計検定(BATIC)などの有資格者が在籍しているかを確認することで、サービスの品質を測る一つの指標になります。
・クラウド会計ソフトへの対応
freeeやマネーフォワード クラウドなど、自社で利用している(または利用したい)クラウド会計ソフトとの連携実績やサポート範囲を具体的にヒアリングしましょう。
・セキュリティ体制
企業の財務情報という機密情報を扱うため、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である「ISO27001(ISMS認証)」などを取得しているか確認しましょう。これは企業の信頼性を測る重要な指標となります。
3.3.記帳代行を依頼する際の注意点
・料金体系の透明性
基本料金に含まれる仕訳数を超えた場合の「追加仕訳単価」や、各種オプションサービスの費用が見積書に明記されているかを必ず確認しましょう。
・税理士法との関連
税理士法第2条で定められている税務代理、税務書類の作成、税務相談は、税理士資格を持つ者のみが行える独占業務です。無資格の記帳代行業者に確定申告書の作成・提出まで依頼すると法律違反となるため、依頼する業務範囲を明確に区別する必要があります。
3.4.クラウド会計導入サポートも考慮する
freeeやマネーフォワード クラウドの導入実績が豊富な業者では、銀行口座やクレジットカードの連携設定、過去データの移行までをセットにした導入支援プランが用意されています。
料金は業者によって様々ですが、例えば認定アドバイザーによる導入支援では200,000円程度のプランも見られます。
公式サービス以外にも、業者によってはより柔軟な料金プランや支払い方法の相談に応じている場合があるため、初期負担を抑えたい場合は複数の業者に相談してみるとよいでしょう。
4.記帳代行の導入手順と依頼の流れ
4.1.記帳代行サービス導入までのステップ
1.サービス比較と問い合わせ
複数のサービスを比較検討し、自社のニーズに合う候補を絞り込みます。多くの専門業者では、サービス導入に関する相談や見積もり依頼を受け付けています。
例えば、株式会社ワカルクのように、具体的な相談や見積もり依頼ができるお問い合わせ窓口を設けている専門業者も多いため、積極的に活用するのがおすすめです。
2.見積取得
過去の帳簿や直近数ヶ月の領収書などから、おおよその月間仕訳件数や証憑の量を伝え、詳細な見積もりを取得します。
3.契約締結
見積内容とサービス範囲に合意したら、契約を締結します。
4.初期ヒアリング・資料共有
担当者と打ち合わせを行い、事業内容や経理処理のルール、使用する会計ソフトなどを共有します。
5.業務開始
毎月、領収書や通帳のコピーといった必要書類を提出し、記帳代行業務がスタートします。
6.月次報告・レビュー
作成された試算表などの報告書を受け取り、内容を確認します。定期的にレビュー会議を行い、経営状況の把握や改善に役立てます。
5.まとめ 記帳代行で本業に集中できる環境を
5.1.記帳代行を賢く活用し、事業成長を加速させよう
記帳代行を導入することで、経理実務という時間のかかる作業から解放され、経営者は販売促進や新規事業開発といった、企業の成長に直結するコア業務へ貴重なリソースを集中できます。
本記事で解説した料金体系とサービス範囲の比較ポイントを押さえ、自社に最適なパートナーを選び抜くことで、コストを最適化しながら経理品質を向上させ、事業成長を加速させることが可能になるのです。


