RPOとは?2つの意味(データ復旧・採用代行)を徹底解説
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ビジネスシーンで「RPO」という言葉を耳にした際、話が噛み合わなかった経験はありませんか? それもそのはず、RPOはITインフラの文脈と人事・採用の文脈で全く異なる意味を持つ言葉だからです。
サイバー攻撃やシステム障害への備えが急務となる一方で、人材獲得競争は激化の一途をたどっています。この記事では、事業継続の要となる「目標復旧時点(Recovery Point Objective)」と、採用力を飛躍させる「採用代行(Recruitment Process Outsourcing)」という、2つのRPOを徹底解説します。
それぞれの定義から具体的な活用法、導入の注意点までを網羅することで、あなたの会社が今直面している課題を解決するための、明確な次の一手が見つかるはずです。
目次
1.RPO(Recovery Point Objective)とは?データ復旧の目標地点

1.1.RPO(データ復旧目標)の基本定義とRTO/RLOとの違い
| 用語 | 概要 |
|---|---|
| RPO (目標復旧時点) | システム障害時に、どの時点のデータまで復旧させるかという目標値 |
| RTO (目標復旧時間) | システム停止から復旧までに許容される時間 |
| RLO (目標復旧レベル) | どのレベルまで業務機能を復旧させるかという目標 |
これら三つを組み合わせて初めて実効性の高いBCP(事業継続計画)が描けます。ITmediaの記事によると、「似た用語の混同がDR計画の致命的な欠陥につながりやすい」と警鐘を鳴らしています(itmedia.co.jp)。
1.2.RPO設定の目的と背景 企業が重視する理由
警察庁の報告でも、企業や団体を狙ったランサムウェア被害は高水準で推移しており、事業継続への脅威は増すばかりです。トレンドマイクロの調査によると、2023年の国内法人の公表件数は84件に達しました(trendmicro.com)。
こうした背景から、事業停止や顧客離脱を防ぐため、企業は「データ損失は何時間まで許容できるのか」を明示し、取引先や監査機関にも説明できる体制を求められています。特に金融や医療などリアルタイム性が要求される業界では、目標値を数秒から数分単位に設定する例が増えています。
1.2.RPOを改善・短縮するための具体的な方法
- 連続バックアップの採用
AWS BackupはAmazon RDSを5分間隔でバックアップし、ポイントインタイムでリカバリが可能です(AWSドキュメントによると)(aws.amazon.com)。
- レプリケーション
Veeam Backup & Replicationの組み込みレプリケーション機能はリアルタイムに近いコピーを維持し、RPO短縮に寄与します(Veeam公式サイトによると)(veeam.com)。
- 重複排除
NECが検証したNetBackupアクセラレータでは700GBの仮想マシンを約2分でバックアップでき、従来手法の37倍以上の速度を達成しました(NECサイトによると)(nec.com)。
- CDP(継続的データ保護)
ジャーナル方式で変更ブロックを逐次転送し、ほぼゼロに近いRPOを実現しますが、帯域やストレージコストが高くなる点に注意が必要です。
- 3-2-1-1ルール
三つのコピーを二種類のメディアに保持し、一つはオフサイト、一つは不可変ストレージに保管することで、ランサムウェアによる同時破壊リスクを下げます。これは米国のサイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁(CISA)なども推奨する、データ保護のゴールドスタンダードです。
2.RPO(Recruitment Process Outsourcing)とは?採用業務の外部委託

2.1.RPO(採用代行)の基本定義と注目される背景
RPOは採用プロセス全体または一部を専門企業に委託し、採用成功率と業務効率を高める手法です。総務省統計局の労働力調査が示すように、日本の生産年齢人口は減少傾向にあり、企業間の人材獲得競争は激化しています。
こうした採用難に加え、採用手法の高度化・複雑化も進んでいることから、外部の専門性を活用するRPOに注目が集まっています。グローバル調査会社TechNavioは、世界のRPO市場が2026年から30年の間に167億ドル拡大し、年平均成長率は20%に達すると予測しています(News Cast記事によると)(newscast.jp)。
2.2.RPO(採用代行)で依頼できるサービス内容と業務範囲
- 採用戦略・ペルソナ設計
- 求人票やスカウト文面の最適化
- 母集団形成(広告運用、SNS、リファラル施策)
- 面接日程調整と合否連絡
- オファー面談と内定者フォロー
- 入社後オンボーディング支援
ベンダーにより対応範囲は異なりますが、求人広告運用から面接代行までワンストップで請け負うフルスタック型が増えています。
2.3.RPO(採用代行)を導入するメリット
- 採用コストの最適化
専門ベンダーのスケールメリットを活用し、媒体費や人件費を圧縮できます。
- 採用速度の向上
応募から内定までのリードタイムが30%以上短縮した事例も報告されています。
- ミスマッチ低減
多くの導入事例で、データに基づいた候補者評価と専門的な面接ノウハウにより、入社1年以内の早期離職率を平均15%改善したという報告があります。
- ノウハウ移転
最終的に社内チームへ手順書やKPIダッシュボードを引き渡すハイブリッド型も選択可能です。
2.4.RPO(採用代行)のデメリットと導入時の注意点
- 高額になりやすい
特にITエンジニアや経営幹部候補など、採用難易度の高い専門職を大量に採用する場合、月額100万円を超えるコンサルティング費用が発生するケースもあります。
- ノウハウが社内に残らない
フルアウトソースでは採用知見がブラックボックス化しやすいです。
- 情報共有の遅延
社内決裁とベンダー間のコミュニケーションがボトルネックになることがあります。
- ベンダー選定の難易度
サービス範囲と成果指標を契約書で明確にする必要があります。
2.5.RPO(採用代行)の費用相場と料金体系
株式会社採用総研のまとめでは、中途採用の月額費用は10万〜40万円が一般的とされます(採用総研のブログによると)(ssen.co.jp)。成果報酬型の場合は一名あたり理論年収の15〜30%が相場です。従量課金はスカウト一通あたり1,000円前後、面接代行は一回1万円程度が目安とされます。
2.6.RPO(採用代行)の導入に向いている企業の特徴
- 人事部門のリソースが限られている
- 採用ノウハウが不足し、内定辞退が多い
- 急成長ステージで年間採用数が急増している
- 採用コストや歩留まりを数値管理したい
- オープンポジションが多く、求人票作成に追われている
上記のような課題を抱えている場合、RPOサービスの導入が有効な解決策となり得ます。自社の状況に最適なプランを知るためには、専門企業に相談してみるのが近道です。
3.まとめ

3.1.RPOの2つの意味を理解し、自社に合ったRPOを検討しよう
RPOはデータ復旧の目標値と採用代行の二つの概念を持ちます。前者は事業継続の根幹を担い、後者は人的資本経営を加速させる手段です。自社の課題が「システム停止による損失」なのか「採用難による成長停滞」なのかを整理し、専門ベンダーやクラウドサービスを比較検討することで、適切な投資判断が可能になるでしょう。


