総務アウトソーシングを徹底解説!メリット・デメリットから選び方、事例まで

人手不足が深刻化する一方で、法改正への対応や多様な働き方のサポートなど、総務部門の業務は複雑化・増大するばかり。このような状況で「本来注力すべきコア業務にリソースを割けない」という課題を抱えていませんか?
その解決策として今、多くの企業が注目しているのが「総務アウトソーシング」です。これは、備品管理や受付、福利厚生といったノンコア業務を外部の専門家に委託し、自社の貴重な人材をより付加価値の高い業務へ集中させる経営戦略。
本記事では、コスト削減や生産性向上といったメリットを最大化し、失敗しないためのアウトソーシング活用術を、具体的な事例とともに徹底解説します。
目次
1.総務アウトソーシングの基本を理解する

1.1.総務アウトソーシングとは
総務アウトソーシングとは、備品管理や福利厚生、受付、庶務をはじめとするバックオフィス業務を外部の専門事業者に委託し、自社はコア業務へ集中する経営手法です。
近年はビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)という言葉も浸透していますが、BPOが会計や物流など幅広い業務を含むのに対し、総務アウトソーシングは総務部門に特化する点が大きな違いです。
矢野経済研究所の調査では、2025年度の国内BPO市場規模が前年比4%増の5兆786億円になると予測されており、総務領域への委託ニーズも拡大しています(yano.co.jp)。
1.2.なぜ今、総務アウトソーシングが必要なのか
日本企業が総務アウトソーシングを検討する背景には、人手不足と業務量の複雑化があります。厚生労働省が発表する一般職業紹介状況によると、有効求人倍率は1.3倍前後で高止まりしており、特に事務職の人材採用は困難を極めています。
また、電子契約やハイブリッド勤務が普及した結果、従来の紙中心のプロセスを見直し、デジタル化を進める必要が生じました。外部の専門会社は最新の業務フローとクラウドツールを標準装備しているため、自社でゼロから体制を整えるより短期間で効率化を達成できます。
1.3.総務アウトソーシングで依頼できる業務内容
委託可能な主な業務は次のとおりです。
- 備品や社用車の手配と在庫管理
- 代表電話や来客受付の一次対応
- 福利厚生制度の企画と運用
- 社内イベントや株主総会の事務局
- オフィス移転やレイアウト変更のプロジェクト管理
- 文書管理や社内便仕分け
代表電話代行は月額1万円台から50万円超まで幅があり、最安プランなら50コールで1万780円という事例もあります。福利厚生パッケージは一人当たり月額300円から導入できるサービスが登場し、中小企業でも手軽に利用が進んでいます。
2.総務アウトソーシング導入のメリットとデメリット

2.1.総務アウトソーシングのメリット
- コスト削減
福利厚生代行を使うと従業員一人当たりの月額負担が数百円で済み、自社運用と比べ大幅に圧縮可能です。 - 業務効率の向上
専門オペレーターを活用することで契約書発行や備品発注のリードタイムが短縮します。 - 専門性の確保
例えば、電子帳簿保存法のような頻繁な法改正や最新ITツールの導入にも迅速に対応できる専門スタッフが常駐しているため、自社での学習・教育コストを抑えながら高品質な業務を維持できます。 - コア業務への集中
総務が担っていた受付や電話対応を外部化することで、経営企画やDX推進など付加価値の高い業務へリソースを再配分できます。 - 人材不足リスクの回避
退職や育休による担当者不在でも、サービス提供会社が代替要員を確保するため業務が停滞するリスクを回避できます。
2.2.総務アウトソーシングのデメリットと注意点
- 情報漏えいリスク
社員データや契約情報といった機密情報を扱うため、委託先のセキュリティ体制は最重要確認項目です。情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格であるISO/IEC 27001(ISMS)やプライバシーマークの取得状況はもちろん、データの暗号化方式(例:AES-256)やアクセス制御の仕組みまで具体的に確認しましょう。 - 自社にノウハウが残りにくい
業務を丸投げするのではなく、月次報告会で詳細なKPIと手順を共有してもらい、マニュアルを共同で保有・更新する体制を整えることを推奨します。 - コミュニケーションコスト
日々の稟議や突発的な依頼で齟齬が生じやすいため、窓口となる専任のアカウントマネジャーが配置されるサービスを選択するとスムーズです。 - 柔軟性の欠如
サービス範囲がパッケージ化されている場合、契約外の新規プロジェクトに即応できない懸念があります。契約書に、追加作業発生時の対応フロー、リードタイム、料金体系を明記しておくと安心です。 - 長期契約によるロックイン
更新期間と違約金を事前に確認し、安易な長期契約は避けましょう。最長でも3年程度にとどめ、定期的にサービス内容を見直す機会を確保することが重要です。 - 顧客エンゲージメントを高め、カスタマーエクスペリエンス全体を向上させたいと感じる方にとって、このアウトソーシングサービスは非常に有用です。
3.総務アウトソーシングを成功させるためのポイント

3.1.総務アウトソーシング先の選び方
- 実績
自社と同規模・同業種の企業や、上場企業・公共機関への導入実績があるかを確認すると、品質を担保しやすくなります。
- 専門性
受付業務に特化、福利厚生に特化など、委託したい業務領域と委託先の強みが一致しているかが重要です。
- セキュリティ体制
データセンターの所在地、第三者機関によるSOC監査の報告書、事業継続計画(BCP)の策定状況などを具体的にヒアリングしましょう。
- 費用対効果
現行コストとの単純比較だけでなく、削減できた時間を担当者の時給で換算するなど、投資収益率(ROI)を試算することが肝要です。
- コミュニケーション
週次定例会の有無や、Slack・Microsoft Teamsといった社内チャットツールとの連携可否など、情報共有チャネルの柔軟性をチェックしましょう。
3.2.総務アウトソーシングの料金体系と費用相場
代表的な料金モデルを下表にまとめました。
電話代行の場合、月額5,000円から3万円で20~150コールを処理するサービスが主流です。受付業務の常駐派遣は、スタッフ1名当たり月額30万円前後が目安となります。
3.3.総務アウトソーシングの活用事例
事例一:従業員数3,000人規模の大手自動車部品メーカー
- 背景
生産拠点の増設に伴い、各拠点からの問い合わせや備品発注が集中し、本社総務部の業務が逼迫。
- 施策
代表電話対応と全国の事業所からの備品購買業務を外部のBPOセンターに委託。
- 効果
総務担当者を3割削減し、より戦略的なファシリティマネジメント業務へ再配置。年間約1,000万円のコスト圧縮にも成功。
事例二:従業員数50名の急成長SaaSベンチャー
- 背景
事業拡大に伴いフルリモートワークへ移行。物理的なオフィスの受付や郵便物仕分けが非効率に。
- 施策
来客対応用のバーチャル受付システムと、郵便物をスキャンしてデータで転送するサービスを導入。
- 効果
オフィス面積を4割縮小し、賃料を年間2,000万円削減。社員はどこにいても郵便物を確認できるようになった。
事例三:全国に200店舗を展開するアパレルチェーン
- 背景
多様な福利厚生メニューを導入したものの、申請手続きや管理が煩雑化し、運用負荷が限界に。
- 施策
ポイント制で好きなサービスを選べるカフェテリアプランを、福利厚生代行サービスに一括委託。
- 効果
従業員満足度が7ポイント向上し、課題だった若手社員の離職率が15%から10%に改善した。
4.よくある質問とまとめ
4.1.総務アウトソーシングに関するよくある質問
Q. 自社規模が小さい場合でも委託できますか?
A. はい、可能です。従業員数20名未満の企業でも、代表電話代行や福利厚生サービスなど、必要な業務だけを部分的に委託する形で活用するケースが増えています。
Q. セキュリティ面が心配です。
A. ISMS(ISO/IEC 27001)やプライバシーマークを取得し、通信の暗号化や厳格なアクセス権管理を徹底している事業者を選びましょう。契約前にセキュリティポリシーを確認することが重要です。
Q. 契約期間はどのくらいが一般的ですか?
A. 多くのサービスは1年契約を基本としており、3ヶ月前の通知で解約可能なケースが主流です。ただし、業務設計を伴う大規模な委託の場合は、複数年契約となることもあります。
Q. 社員からの問い合わせ対応もお願いできますか?
A. はい、可能です。ヘルプデスク機能を持つ総務BPOサービスであれば、社内規定に関する質問などにチャットボットや専門オペレーターが一次回答まで対応できます。
Q. 将来的に内製へ戻すことは可能ですか?
A. 可能です。そのためには、業務マニュアルや手順書を委託先と共同で管理・更新し、自社の資産としていつでも引き継げる状態にしておく契約を結ぶことが重要です。
4.2.まとめ
総務アウトソーシングは、コスト最適化と業務効率化を同時に実現できる有力な経営戦略です。人手不足やDX推進といった課題に直面する企業は、まず代表電話や福利厚生といった定型業務の委託から着手し、費用対効果を測定しながら対象範囲を拡大していくアプローチが成功の鍵となります。
本記事で解説したポイントを参考に、専門性と高いセキュリティ体制を兼ね備えたパートナーを選定することが重要です。具体的なサービス内容や自社に合ったプランについて詳しく知りたい、あるいはまずは資料請求から始めたいという方は、株式会社ワカルクのような専門企業へのお問い合わせを通じて、気軽に相談してみることをおすすめします。


