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バックオフィス代行とは?サービス内容から費用、選び方まで徹底解説

バックオフィス代行とは?サービス内容から費用、選び方まで徹底解説

1.バックオフィス代行とは?基本から理解する

1.1.バックオフィス代行の定義と注目される背景

深刻化する人手不足は、今や多くの企業にとって経営の根幹を揺るがす課題です。帝国データバンクの調査でも、正社員が不足していると回答した企業が半数を超えています(tdb.co.jp)。

特に、直接利益を生み出さないバックオフィス業務に貴重な人材を割かざるを得ない状況は、企業の成長を鈍化させる大きな要因となり得ます。こうした課題を解決し、限られたリソースを事業の核となる業務へ集中させるための強力な一手として注目されているのが「バックオフィス代行」です。

専門スキルを持つ外部チームに業務を委託することで、コスト削減はもちろん、業務品質の向上や組織全体の生産性向上といった大きなベネフィットが期待できます。

バックオフィス代行とは、経理や人事労務、総務、法務など、企業活動を裏側で支える業務を専門事業者へ外部委託する仕組みです。近年はSaaSとBPOを組み合わせたBPaaS型サービスが登場し、AIによる自動仕訳やワークフローの自動化、電子契約などDX文脈での位置付けも強くなっています。

  • 人手不足と採用コストの高止まり
  • テレワーク常態化によるクラウド業務プロセス需要
  • インボイス制度や電子帳簿保存法など法制改正への対応
  • 生成AIの実装により自動化効果が見込める点

特に、国税庁が定める電子取引データの保存要件は年々厳格化しており、専門知識なしでの対応は追徴課税などのリスクを伴います。

1.2.依頼できる業務内容とサービス範囲

バックオフィス代行がカバーできる主な業務は次の通りです。

領域代表的な委託内容
経理財務記帳、売掛金・買掛金管理、月次決算、請求書発行、支払いデータ作成、資金繰り表作成
人事労務給与計算、社会保険手続き、年末調整、入退社管理、人事制度設計サポート
総務契約書管理、備品発注、郵送物転送、オフィス管理、株主総会運営支援
法務契約レビュー、リーガルチェック、コンプライアンス体制整備、知財管理
IT管理SaaSアカウント管理、ヘルプデスク、セキュリティポリシー策定、ISMS取得支援

特定領域に特化したサービス(経理特化型、人事特化型)から、複数領域を横断して担当する総合型まで、組み合わせは自由度が高い点が魅力です。例えば、設立間もないスタートアップであれば、まずは経理の記帳代行と給与計算のみを依頼し、事業の成長フェーズに合わせて契約書レビューやIT資産管理といった業務を追加していく、といった柔軟な活用が可能です。

1.3.導入のメリットとデメリット

メリットは次の三点が代表的です。

  • コスト削減と固定費の変動化
  • 専門家による高品質な業務運営と最新法令への即応
  • 属人化を防ぎ、監査耐性や内部統制を強化

実際に、中小企業庁が実施した調査では、外部の専門家を活用することで、法改正への対応遅延リスクを大幅に低減できると報告されています。

一方でデメリットとして、契約初期の要件定義コスト、情報共有コスト、ベンダーロックインの可能性などが指摘されます。社内に残すべきノウハウと外部委託するノウハウの線引きが不明瞭なまま進むと、ブラックボックス化するリスクがあるため注意が必要です。

2.バックオフィス代行の費用相場と失敗しない選び方

2.1.料金体系と費用相場を把握する

料金形態は大きく三類型に整理できます。

体系特徴主な利用シーン
時間単価制稼働1時間あたりを課金単位に設定スポットや短期案件向け
月額固定制委託範囲を定義したうえで月額を固定経理・労務など定型処理中心の中小企業
成果報酬型作業量や削減額、回収額など成果に応じて変動売掛金回収や補助金申請代行など

経理アウトソーシングでは月五万円前後から依頼が可能とするSaaS比較サイトの調査があります(aspicjapan.org)。給与計算では一人あたり五百円から二千円が主流という2025年の業界レポートが出ています(go.taxita.com)。

2.2.サービス選びの比較ポイントと注意点

  1. 対応領域と専門性
  2. 同業界の実績と導入社数
  3. セキュリティ体制(ISMS取得やPマーク保有など)
  4. コミュニケーション手段とレスポンスの速さ
  5. 解約条件とデータ返却ポリシー

特に情報セキュリティ面は重要です。情報処理推進機構(IPA)が毎年発表する「情報セキュリティ10大脅威」でも、サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃は常に上位にランクインしており、委託先のセキュリティレベルは自社の事業継続性を左右する重要な要素です。株式会社マルチブックは最新規格へ移行しISMS認証を更新したと発表するなど(prtimes.jp)、認証の有無や更新状況は必ず確認しましょう。

3.バックオフィス代行の導入プロセスと成功事例

3.1.導入から活用までのステップ

  1. 課題整理と要件定義
  2. 相見積もりと比較検討
  3. 契約締結とNDA締結
  4. 業務フローの可視化と引き継ぎ
  5. 運用開始後のモニタリングとKPI設定
  6. 四半期ごとの改善提案とレビュー

3.2.実際の導入事例から学ぶ成功のヒント

  • freeeは会計事務所向けにAI仕訳やAPI連携を提供し、年間二百時間以上の監査工数を削減したと発表しました(prtimes.jp)。
  • BPIOサービスは経理担当退職に伴う緊急対策として月三十万円で業務再構築に成功したと公式ブログで紹介しています(bpio.co.jp)。

成功企業に共通するポイントは、単なる業務の丸投げではなく、ベンダーと協働する姿勢にあります。例えば、「第1フェーズで請求書発行と入金消込を自動化する」「第2フェーズで月次決算を3営業日短縮する」といった具体的な目標とロードマップを共有し、契約後もSaaSの活用などを通じて継続的に業務プロセスを改善していくことが成功の鍵です。

4.おすすめのバックオフィス代行サービスを比較紹介

4.1.目的別おすすめサービス一覧

カテゴリサービス名主要領域参考価格帯
経理特化バクラク+HELP YOU連携請求書処理、自動仕訳月五万円~
人事労務特化ペイロール給与計算、社保手続き人数×千円~
総合型トランスコスモスBPO経理、人事、ITヘルプデスク要見積もり
スタートアップ向けEY BPaaS BackOffice4Startups経理、給与規程整備四カ月コンサル+運用別途

4.2.各サービスの強みと特徴

サービス名強みと特徴
EYIPO準備ノウハウとSaaS導入支援をパッケージ化し、スタートアップに特化したBPaaSを提供すると発表しました(ey.com)。
ワカルクチームによる担当で、優先順位付け〜業務構築〜実行に至るまで幅広くサポートできる。
ペイロール大企業向け給与計算に特化し、年間二千社超の実績を誇る。
トランスコスモス国内外の拠点網を生かして多言語対応が可能で、コンタクトセンターと連携したカスタマーサポートも一括提供。

5.バックオフィス代行に関するよくある質問とまとめ

5.1.よくある質問Q&A

  • 契約期間に縛りはあるか

月単位の解約が可能なプランが増えていますが、データ返却に時間を要する場合があるため要確認。

  • 情報漏えいのリスクは

ISMS認証取得と暗号化通信を必須条件にする企業が増えています。

  • どのくらいで効果が出るか

経理分野では早ければ二カ月目から、給与計算は繁忙月を一巡した後に三割前後の工数削減が報告されています。

5.2.バックオフィス代行で業務効率化を実現しよう

デロイトトーマツミック経済研究所の試算ではバックオフィスBPS市場は二〇二四年度時点で五千七百七十八億円、二〇二九年度には約八千億円へ拡大する見通しです(mic-r.co.jp)。人手不足とDX推進を背景に需要は右肩上がりで、専門ベンダーの選定は企業成長のボトルネックを解消する鍵になります。

本稿で示した費用相場や比較ポイントを踏まえて、自社の課題に合ったサービスを選択し、継続的にKPIをモニタリングすることで、バックオフィスの固定費を投資へ転換し、本業への集中度を高められます。

本稿で示したポイントを参考にサービスを比較検討することが重要ですが、自社の課題がどの業務領域に当てはまるか、どの程度の委託が最適か判断に迷うこともあるでしょう。そのような場合は、まず専門の会社に相談してみるのも有効な手段です。例えば、株式会社ワカルクでは、バックオフィス業務に関する問い合わせや相談をウェブフォームから受け付けており、具体的な課題解決の糸口を見つける手助けをしてくれます。

バックオフィス代行は単なる外注ではなく、社内プロセス全体を最適化するパートナーとの共創です。適切なパートナー選びで、変化の激しいビジネス環境を機動的に乗り越えましょう。

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