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育休延長を「わざと」考えるあなたへ 正しい知識とリスクを解説

育休延長を「わざと」考えるあなたへ 正しい知識とリスクを解説

「もう少しだけ、子どもの成長を側で見守りたい」「待機児童問題で、どうしても保育園が見つからない…」。そんな切実な思いから育休の延長を考えつつも、手続きの複雑さや会社に『わざとでは?』と疑われることへの不安から、一歩を踏み出せずにいませんか?

この記事では、2025年4月から厳格化されている最新の制度改正を踏まえ、育休延長を円満に進めるための正しい知識と具体的なアクションプランを徹底解説します。

読み終える頃には、あなたは制度を賢く活用し、経済的な不安やキャリアへの影響を最小限に抑えながら、子どもとのかけがえのない時間を安心して手に入れるための、確かな道筋を描けるようになっているはずです。

1.育休延長の基本と「わざと」延長を考える背景

1.1.育休延長の基本的な条件と期間

育児休業は原則として子どもが満1歳になる前日まで取得できます。しかし、保育園に入園できないなどやむを得ない事情がある場合は1歳6か月まで、さらに同じ事情が続くと最長2歳まで延長が可能です。2025年4月からは手続きが一部変更され、保育園の不承諾通知書に加えて申込書の写しなどの提出が原則として必要となるため、延長を計画するなら早めの準備が不可欠です。

具体的な延長要件は主に次の通りです。

  • ・保育所などに入所を申し込んでいるが入所できない
  • 子を養育する予定だった配偶者が死亡、負傷、疾病などで養育が困難になった
  • 離婚などにより配偶者が子と同居しなくなった
  • 新たな妊娠により、6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内に出産予定または産後8週間を経過しない

とくに保育園不承諾は申請件数の九割超を占めると言われます。申し込み締切は自治体ごとに異なりますが、4月入園の場合は多くの自治体で前年10月~12月に締切が来るため、1歳前後で延長を視野に入れるなら生後6か月頃から情報収集を始めたいところです。

1.2.なぜ「わざと」育休延長を考えるのか?読者の本音に寄り添う

「わざと」という言葉にはネガティブなニュアンスがありますが、その背景には切実な悩みがあります。実際に、厚生労働省の調査によれば、育児休業からの復職に不安を感じる理由として「子どもの体調不良時の対応」や「仕事と育児の両立」が上位を占めており、多くの保護者が同様の課題を抱えていることがわかります。具体的には、次のような本音が挙げられます。

  • まだ夜間授乳が続く状況でフルタイム復職は心身に負担が大きい
  • 待機児童が多い地域で保育園探しが難航している
  • 子どもと過ごせるラストチャンスを活かしたい
  • 夫婦ともキャリア継続を望みつつ、育児との両立に不安がある

制度は本来、こうした切実な悩みに応えるために存在します。大切なのは嘘の理由で延長を申請しないこと、そして会社と誠実に対話する姿勢です。2025年4月以降、ハローワークが延長可否を個別判断する運用に変わるため、虚偽申請は即座に露見するリスクが高まります。

2.育休延長が認められる具体的な理由と条件

2.1.最も一般的な理由 保育園に入れない場合

2025年4月以降、保育園に入れないことを理由に育児休業給付金の支給延長を申請する際に必要な書類は、主に次の三点です。

  1. 「市区町村発行の入所保留・不承諾通知書」
  2. 「保育園等利用申込書の写し」
  3. 「育児休業給付金支給対象期間延長事由認定申告書」

申請期限については注意が必要で、原則として1歳6か月までの延長は子供が1歳になる日の2週間前まで、2歳までの延長は子供が1歳6か月に達する日の2週間前までに手続きが必要です。自治体によって電子申請への対応や通知書のフォーマットが異なる場合があるため、特に2025年4月から提出が必須となる「保育園等利用申込書」の写しなどは、コピーやスキャンで確実に保管しておくことが重要です。

2.2.その他のやむを得ない理由

配偶者死亡・長期入院、離婚、児童の疾病や障害、震災などで保育環境が整わないケースも延長対象です。医師の診断書や罹災証明など理由を裏づける公的書類が求められます。離婚協議中で親権が確定しない場合、会社によっては延長申請を保留することもあるため、弁護士や労働局へ早めに相談すると安心です。

2.3.「わざと」延長とみなされないための注意点

  • 保育園申込みは第一志望落選後も二次募集や認可外など複数園にエントリーする
  • 延長の理由を正直に伝える。あいまいな説明は逆に疑念を招く
  • 職場復帰プランや業務引継ぎ計画を共有し、会社の負担を可視化する

信頼は一朝一夕に築けません。育休前からチームへ進捗を報告し、育休中も月一回程度の連絡で温度感を保つと、復職後の軟着陸につながります。

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3.育休延長の手続きと必要書類

3.1.会社への申請方法と期限

会社への延長申出は、書面または勤怠システムで行うのが一般的です。1歳6か月への延長申出は、法律上「子どもが1歳に達する日の2週間前まで」が原則ですが、会社によっては「1か月前まで」など就業規則で独自の期限を定めている場合があるため、事前の確認が重要です。規定が無い場合も、法律の期限である2週間前までには届け出ましょう。

提出書類は主に「育児休業変更申出書」と、保育所に入れないことを証明する「不承諾通知書」のコピーなどです。ただし、2025年4月1日以降の申請からは手続きが厳格化され、これらに加えて「市区町村に保育所等の利用申し込みを行ったときの申込書の写し」など追加の書類が必要になる点にご注意ください。

育児休業給付金の手続きは人事部などが代行するため、書類の誤字脱字や日付の誤りはハローワークでの差戻しにつながる可能性があります。上司には口頭とメールで連絡し、進捗を共有することで、円滑な手続きとトラブル防止につながります。

3.2.ハローワークへの申請と必要書類

育児休業給付金の延長申請は、原則として会社経由でハローワークへ提出するため、申請者本人が窓口へ出向く必要はありません。提出書類の一つである保育所の不承諾通知書は、コピーの提出で手続きが可能ですので、原本はご自身で保管し会社へはコピーを渡しましょう。

なお、2025年4月以降の申請からは手続きが厳格化され、新たな申告書等の提出が必要となります。それに伴い、申請内容に疑義がある場合はハローワークから会社を通じて確認が行われる可能性があります。

3.3.申請時の注意点とスムーズに進めるコツ

会社様式と雇用保険様式で子どもの誕生日表記(和暦・西暦)が異なっていても申請自体は可能ですが、手続きの混乱を避けるためどちらかに統一しておくと安心です。

保育園の入所が決まらず育休を延長する場合、延長申請の都度、自治体が発行する最新の入所不承諾通知書などが必要になるため、更新手続きを忘れないようにしましょう。

不明点は、お住まいの自治体の子育て支援課やハローワーク、都道府県労働局の相談窓口で無料で相談できます。

4.育休延長中の給付金と社会保険料

4.1.育児休業給付金の支給期間と計算方法

雇用保険加入者は休業開始日から180日間が賃金日額の67%相当、181日目以降は50%相当が支給されます。日割計算なので月途中で復職すると満額は得られません。延長期間中も同じ支給率が適用されますが、上限額で頭打ちになるケースがある点に注意したいです。

4.2.社会保険料の免除期間と注意点

健康保険・厚生年金保険料は、育休を開始した月から終了日の翌日が属する月の前月まで免除されます。育休期間中に支払われる賞与も、一定の要件を満たせば保険料は掛かりません。

ミネルバ会計週報では、特定の条件下で「育児休業給付金67%+出生後休業支援給付13%+社会保険料非課税効果20%で手取り実質十割」になるケースを解説しています(tokyo-smile-dental.jp)。

なお、2025年4月からは「育児時短就業給付金」が導入されるなど制度改正があるため、最新情報を確認し続けることが重要です。

5.育休延長のメリット・デメリットとリスク

5.1.延長によるメリット(育児期間の確保、子どもの成長を見守る)

  • 成長曲線が急激な1~2歳期を保護者が直接見守れる
  • 病気や突発的な発熱が多い時期に家庭で看護できる
  • 夫婦で家事育児の役割分担を再構築する良い機会になる
  • 復職前に保育園の慣らし保育期間を十分に確保し、復帰後の生活のシミュレーションができる

5.2.延長によるデメリット(収入減、キャリアへの影響、会社との関係)

  • 育児休業給付金には支給上限額があるため、それを超える高年収層は休業前と比べて手取りが大きく目減りする傾向がある
  • 企業の制度によっては、育休取得により昇進試験や評価のタイミングを逃し、昇級が遅れる可能性がある
  • 休業中の業務を分担する同僚の負荷が長期化し、復職後の人間関係に影響が及ぶ
  • ITやコンサルティング業界など技術や市場の変化が速い業界では、1年のブランクがキャリアに影響を与える可能性がある

実際に、複数の調査で育児休業が復職後の賃金や役職に影響を与える可能性が示唆されており、キャリアプランとの両立は慎重に検討する必要があります。

5.3.「わざと」延長と会社に思われることのリスク

  • 会社が業務上の不利益取扱いを行えば違法ですが、評価は主観が混ざるため完全排除は難しいです。
  • 社内に待機人員がいない中小企業では配置転換や閑職配置の可能性があります。
  • 虚偽申請が発覚すれば懲戒解雇もあり得ます。厚生労働省は給付金不正受給に対し、返還に加えて最大20%の納付命令を課す方針を示しています。

6.育休延長が難しい場合の選択肢と相談先

6.1.育休延長以外の選択肢(時短勤務、退職、再就職など)

  • 時短勤務制度の活用

子どもが3歳になるまでは、育児・介護休業法に基づき、1日の所定労働時間を原則6時間とする短時間勤務制度を利用する権利が保障されています。まずは会社の制度を確認してみましょう。

  • 柔軟な働き方への転向

退職してフリーランスや在宅ワークに切り替える、あるいは育児に理解のある企業へ転職し、より柔軟な働き方を確保することも一つの方法です。

6.2.会社との良好な関係を保つためのコミュニケーション

延長希望は上司だけでなく人事にも同時共有し〝寝耳に水〟を防ぐことが推奨されます。

また、復職後の業務イメージを文書化して提示すると、会社側が調整しやすくなります。

育休中も、事前に会社と相談した上で適切な頻度と方法で近況を報告し、繋がりを保つことが有効な場合があります。

6.3.困った時の相談窓口

  • ハローワーク雇用保険給付課
  • 都道府県労働局雇用環境・均等部
  • 自治体子育て支援課や女性センター
  • 日本労働組合総連合会(連合)の労働相談ホットライン

延長を検討する際は「制度を正しく使う」姿勢が何より重要です。本記事を参考に、会社や家族と対話しながら最適な選択を見つけてほしいです。

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